震災復興現地視察に思う事__
森 茂
震災から8年半、どんな復興を遂げているかこの目で確かめたく研修に参加しました。
初めて訪れた当時(4月)は避難所に支援物資がうずたかく積み上げられ、家は崩れ落ち、車・船がいたるところに流されていました。あまりの荒廃にこれからどう復興していくのか、街として復活することができるのか。
もし、自分がこの地にいたら等々考えを巡らせた記憶があります。以下に今回視察の感想を記します。
陸前高田までの第一印象は、津波にあった現地はかさ上げされ、造成工事も順調に進み震災直後が想像できないくらい景色が変わっていました。
南三陸町の「ハマーレ歌津・さんさん商店街」は復興の象徴としてニュースで話題になり訪れたい場所でしたが、オープンから2年経過したことにより魅力ある店舗が少なかったのが気になりました。近隣に造成地は完成したものの生活が始まるまでには時間がかかりそうで、しばらくの辛抱が必要であろうと感じました。
強力なリーダーシップを持つ山内正文商工会長の講演は震災復興の苦労が伝わり、会長でなければこの地の復興はありえなかったと感じました。また、会長の店はネットを積極的に活用し、立地のハンデにも負けず、新鮮な商品で勝負していることが伺え、まさしく震災復興の象徴です。
駅舎に特徴のある女川駅を中心とした、シーパルピア女川は地元居住者との距離が近く以前の街並みが復活しそうな明るさがありました。テナント構成は地元、観光客いずれも取り込めそうで魅力がありました。欲を言えば地元顧客のさらなる集客策として日配品の充実が望まれるところです。
「いしのまき元気いちば、かわまちてらす」については、従来からの街中に立地し、地元・観光客が共に楽しめる商業施設でした。いしのまき元気いちばの「さんま焼」は顧客自身が直接さんまを焼くことができ、ここでしかできないイベントとして最高でした。
佐々木酒造専務の話は、全てを失ったにもかかわらず全国からの支援と強靭な精神力で復活を遂げた強さを感じるとともに、改めて「絆」という意味を噛みしめました。
今回現地を訪れ、ここまで復興(整備)されているとは思いませんでした。特に奇跡の一本松・東日本大震災津波伝承館・大川小学校・荒浜小学校ではあの時を思い出し思わず涙が出てしまいました。
最後に、本視察研修を企画・案内してくださった飯塚さんには現地でしかわからない情報を多数織り交ぜ紹介していただき感謝申し上げます。ありがとうございました。
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